ブガッティ レールカー(1933-1958)

ブガッティ

タイプ41用のエンジンを搭載したレールカー構想

かつてブガッティは、巨大な超高級車であるタイプ41 “ロワイヤル” を生産した。エットーレ・ブガッティはロワイヤル30台の生産を見込んでいたが、世界恐慌のあおりを受け、実際に販売されたのはわずか7台のみであった。ロワイヤル用に用意した12.7Lのエンジンは使い道を失ってしまった。

そこでエットーレ・ブガッティは、残ったロワイヤルのエンジンを使ってレールカー(動力付きの客車)を製作することを考えた。

ロワイヤルのエンジンは200馬力にデチューンし、これを車両あたり2基搭載。運転席は車両中央のエンジン上部にドーム型の物を設けた。車輪はミシュラン特許のゴム製緩衝材入りの物が使用され、乗り心地はとても良かった。このレールカーは1933年に実用化される。

エットーレの息子、ジャン・ブガッティは、実用化前にパリ-シャルトル間で公式テストランを行い125km/hを記録。1934年の高速試験では何と196km/h(!!)の平均速度を記録した。ブガッティのレールカーはフランス国鉄をはじめとする鉄道会社で運用され、1958年まで使用された。

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