マセラティ チュバスコ(1990 イタリア)

マセラティ

アレッサンドロ・デトマソが構想した、スーパーカーの理想形

フェラーリF40やポルシェ959が造り出した、従来のスーパーカーの更にその上を行く高級スペシャルモデルの流れ。アレッサンドロ・デトマソもこの分野のモデルを開発し、マセラティブランドで販売することを構想する。チュバスコと名付けられたこの車は、アルミハニカム製のバックボーンフレームを持ち、その上にダンパーを介してマルチェロ・ガンディーニがデザインしたウェッジシェイプのボディを載せるという成り立ち。エンジンはシャマル用の3.2L V8ツインターボを改良したものを搭載し430馬力を発生。サスペンションはF1マシンさながらのフロントプッシュロッド、リアはプルロッド式のダブルウィッシュボーンとなっていた。450台限定で販売予定だったチュバスコは、同じフィアットグループ内のフェラーリと競合することが良しとされず、またターゲットの日本市場も勢いを失っていたため、モックアップの1台を試作したのみにとどまった。

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