1999年のルマン24時間レースを制覇したBMW V12 LMR。BMWがこのマシンのエンジンを移植して製作したワンオフのSUVがM5 LMだった。S70/3型6.1L V12エンジンはルマン仕様ではリストリクターにより580馬力まで出力を制限されていたが、X5 LMではその封印を解き700馬力以上を発生。ZF製の6速マニュアルと組み合わされ、0-100km/hは4.7秒、最高速度は311km/hに達した。2.1トンの重量級ではあったが、前後重量配分は49:51と優れ、専用セットの足回りと315サイズのハイグリップタイヤにより高速コーナリングを実現した。この車はハンス=ヨアヒム・シュトゥックの手によりニュルブルクリンクアタックに挑戦、当時のSUVとしては最速の7分42秒を叩き出した。
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