フェラーリ 250GT SWB “ブレッドバン”(1962 イタリア)

フェラーリ

スクーデリア・セレニッシマというプライベートチームを率いていたジョヴァンニ・ヴォルピ伯爵は、250GTOの購入を試みたがエンツォに拒否されてしまった。代わりに250GT SWBを購入し、これを改造して250GTOに対抗出来るよう戦闘力アップを試みた。シューティングブレークスタイルが独特のこのマシンを手掛けたのは本家250GTOも手掛けたジオット・ビッザリーニ。フロントは250GTOに似たマスクとなり、後部はフラットなルーフとコーダトロンカ形状のテールを採用した空力に配慮したボディとなっていた。一見ふざけた見た目に見えるこの車は、実は250GTOの進化版とも言える成り立ちとなっており、重量も大幅に軽量化されていた。その見た目から英語圏では「ブレッドバン」と呼ばれており、のちにこの車のオーナーとなったジャンニ・アニエッリは霊柩車のような装いに対して黒くオールペンを行うジョークを見せた。なお、エンツォ・フェラーリはこの車をとても毛嫌いしていた。

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