イギリス国内で根強い人気を誇る高級車メーカーであったブリストル。それはかつて航空機産業で有数の技術力を持つ技術者集団でもあった。そんな背景を持つブリストルが第一次世界大戦中に活躍した戦闘機の名前を付けてリリースしたスポーツカーが「ファイター」であった。シャシーは頑強な鋼板製のボックスフレームに、パイプフレームのロールケージを組み合わせ、フロア部分はアルミハニカム構造となっていた。エンジンはダッジ バイパー用の8.0L V10 OHVを525馬力までチューニングして、これをフロントミドに搭載。最高速度は340km/hを誇り、また前後重量配分は48:52と優れる。さらに高性能版のファイターSでは、628馬力へとパワーアップされていた。サスペンションは前後ダブルウィッシュボーンであり、ブレーキはフロント6ポット、リア4ポットの対向ピストンキャリパーを備えた強力なもの。これまでのブリストルらしさを損なわない独特なデザインのボディはアルミニウム製、ガルウイングドアとテールゲートはカーボン製と軽量素材を使用していた。

こちらはボディを架装される前のファイターのシャシー。ボックスフレームとロールケージの組み合わせであることがわかる。ちなみにバイパー用の8.0L V10をチューニングしたエンジンには、6速マニュアルのほか、4速オートマチックを組み合わせることができた。

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