1997年9月、ダカール・ラリーの市販車改造部門(T2クラス)への参戦・勝利を目的としたホモロゲーションモデルとして発売された。2代目パジェロのショートボディをベースに、三菱のラリー技術の粋を集めて開発された特別仕様車であり、約2,500台が生産された。
パワーユニットは、3.5L V6 DOHC 24バルブの「6G74」型を搭載する。これに三菱独自の可変バルブタイミング・リフト機構であるMIVECを採用し、吸気効率を高めることで、当時の自主規制枠一杯となる最高出力280馬力/6,500rpm、最大トルク35.5kgm/3,000rpmを発生させた。トランスミッションは、マニュアル感覚の操作が可能な5速AT(INVECS-II スポーツモード)のほか、希少ながら5速MTも設定された。
シャシー面では、標準モデルから劇的な進化を遂げている。リアサスペンションには、リジッドアクスルに代えて専用設計の独立懸架方式「ARM(All Road Multilink Independent Suspension)」を採用。フロントもダブルウィッシュボーン式を強化し、トレッドを大幅に拡大した。これにより、オフロードでの圧倒的な走破性と、オンロードでの操縦安定性を高い次元で両立させていた。
外装は、冷却効率を高めるための大型ボンネットスクープ、張り出したワイドフェンダー、そしてウイングフィン付きの特徴的なリアエンドスポイラーを装備。これらは単なる装飾ではなく、実戦での空力性能と冷却性能を追求した結果の造形である。1998年のダカール・ラリーでは初参戦ながら総合1位から3位までを独占し、その圧倒的な実力を世界に知らしめた。

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