トレーザー アウディ ハンター(1984-86 ドイツ)

アウディ

アウディ クワトロの開発に携わり、アウディのモータースポーツ責任者としてそのクワトロ初期のWRC活動も支えたウォルター・トレーザー。彼はのちにアウディを退職。アウディのチューナーとして自らの名を冠したモデルを送り出し、アルピナやAMGのようなスペシャリストとなる野望を抱いた。ハンターはそんな彼が生み出した、90クワトロをベースとしたクロスオーバーモデル。裕福な中東のユーザー向けに、岩だらけの砂漠地帯をハイスピードでクルーズすることを目的として開発された。最低地上高は20cmを確保し、280/45VR415という巨大なサイズのタイヤを収めるべく大きなオーバーフェンダーを与えられ、アンダーフロアはアルミ製のアンダーパネルで保護されていた。エンジンは2.3Lの直列5気筒 160馬力を搭載。この手のクロスオーバーモデルは当時は珍しく、ウォルター・トレーザーの先見の明が光るモデルであった。

1986年に新しいアウディ80クワトロがデビューしたことで、ハンターもベースモデルをそれに変更。よりスタイリッシュな外観へと進化した。搭載エンジンは250馬力の直列5気筒ターボも選択でき、更なるハイスピードクルージングが可能となった。

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