フォーミュラ アトランティックなどで活躍したレーサーであるスティーブ・サリーンは、1983年にサリーンオートスポーツを設立。そのサリーンがフォード マスタングの生誕25周年を記念して送り出したチューンドマスタングがSSCだった。フォックスマスタングの5.0L V8搭載モデルをベースとし、そのエンジンは大型のスロットルボディ、ロッカーアームや吸排気系の強化によりノーマルの225馬力から300馬力へとパワーアップ。足回りにはモンロー製の減衰力調整式ショックを備え、タイヤサイズはフロント225、リア245サイズの16インチへと拡大。強力なLSDも装備された。内装については後席は排され、セミバケットシートとロールバーが組み込まれた。外装は大型のリアスポイラーとシェブロンパターンのステッカーが目を引く。サリーンのトレードマークとなったシェブロンパターンはこの車から登場した。
文中のフォーミュラ アトランティックについては、当時このカテゴリーを経験してからF1の道へと進むドライバーもいた。スティーブ・サリーンは、のちのF1ドライバーであるジル・ビルヌーブやケケ・ロズベルグなどと共にレースを戦っていた。
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