アメリカのSCCAやIMSAのレースで、ダットサンブランドの日産車を使用して活躍していたボブ・シャープ・レーシング。彼らがIMSAでポルシェ935に対抗するために生み出したのがこの車。IMSA AAGT規定に順じ製作され、ダットサン280ZXのキャビンにパイプフレームを組み合わせたシャシーを持つ。モアパワーを実現するために、エンジンは日産プレジデント用のエンジンブロックを流用した4.2L V8に換装。ルーカス製インジェクションを装備したうえでロトマスター製ターボチャージャーを組み合わせ、750馬力以上を発生した。トランスミッションはヒューランド製4段をリアに搭載するトランスアクスルを採用し、リアブレーキはインボード配置されていた。81年にはラジエターをリアに配置して重量配分を改善する改良を受けた。この車はポール・ニューマンや長谷見昌弘の手によりドライブされたが、好成績は残せずにその役目を終えた。
画像ギャラリー