日産 ジュークR(2011 イギリス)

日産

スタイリッシュな小型SUVであったジュークと、R35 GT-Rを融合させた怪物マシンがジュークRだった。欧州日産の独自プロジェクトとして進められ、開発はNTC-E(日産テクニカルセンターヨーロッパ)、製造はレーシングコンストラクターであるRMLの手によるものであった。その成り立ちは、ホイールベースを250mm短縮したGT-Rのフロアにジュークのボディを組み合わせたものであり、480馬力を発生するVR38DETTエンジンやトランスアクスルレイアウト、アテーサET-Sなど基本的なメカニズムはGT-Rそのものであった。また、これに合わせてジュークのボディも改良されており、幅広いトレッドを収めるために1910mmまで拡幅されたオーバーフェンダーが目を引く。空力性能の悪化に伴い、ベースのGT-Rほどの性能は望めないが、0-100km/hは3.7秒、最高速度は257km/hとSUVとしては異例の高性能を誇った。ただし、ホイールベース短縮と重心の高さの影響で、その操縦性はGT-Rよりもシビアなものであった。なお、2015年にはGT-R NISMOをベースとした進化版のジュークR 2.0が登場している。

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