ダッジ ラム SRT-10(2004-2006 アメリカ)

ダッジ

ダッジ ラム SRT-10は、最も過激なハイパフォーマンストラックとして登場したモデルである。クライスラーの高性能部門PVO(パフォーマンス・ビークル・オペレーション)が、ピックアップトラックのラムに「バイパー」の心臓部を移植するという、常識破りのコンセプトから誕生した。

最大の特徴は、フロントに押し込まれたバイパー用の8.3L V型10気筒 OHVエンジンである。最高出力507馬力、最大トルク712Nmを誇り、トランスミッションもバイパー譲りの6速MTが組まれた。この大排気量の猛烈なトルクを自ら操る硬派な仕様は、2004年2月に最高速度154.587mph(約249km/h)を記録。「世界最速の量産ピックアップ」としてギネス世界記録に認定され、0-60mph加速4.9秒という、当時のピュアスポーツカーを手玉に取るほどの圧倒的な瞬発力を発揮した。

この強大なパワーと重量級の巨体を支えるため、足回りにはビルシュタイン製ショックアブソーバー、22インチの巨大なアルミホイール、そして専用の高性能ブレーキシステムが奢られ、直線だけでなくスポーツ走行にも耐えうるシャシーへと徹底的に鍛え上げられていた。

当初は2ドアの「レギュラーキャブ」のみのラインナップだったが、2005年には4ドアの「クワッドキャブ」仕様が追加された。こちらは実用性を重視し、頑丈な4速ATが組み合わされていた。ラム SRT-10は3年のモデルライフの中で、2つのボディタイプを合わせて約1万台が生産された。

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