1999年に北米限定で投入された「アキュラ NSX アレックス・ザナルディ エディション」は、ホンダ製エンジンでCARTシリーズを連覇した名手アレックス・ザナルディ氏の栄誉を称えた特別仕様車である。公式に限定50台の販売がアナウンスされ、1号車は本人へ寄贈、2〜50号車が一般へ市販された。車体色はザナルディ氏の搭乗マシンを反映した新色「ニューフォーミュラレッド」単色で展開された。
北米市場の主力であったタルガトップ(NSX-T)に対し、高剛性な固定ルーフクーペの骨格を採用。電動パワーステアリングの省略、BBS製軽量鍛造アルミホイール、単板リアパーティションガラス、軽量リアスポイラー、軽量バッテリーの搭載等により、NSX-T比で約149ポンド(約67.5kg)もの軽量化を達成した。
ミドシップに積まれた3.2リッターV型6気筒DOHC VTEC「C32B型」は、290hpの馬力と304Nmのトルクを発生し、クロスレシオの6速マニュアルと組み合わされた。シャシーは日本仕様「Type S」譲りの専用スプリングやダンパーに加え、「Type S-Zero」に倣ったノンアシストのステアリングギアボックスを導入し、極めてリニアな操舵感と鋭い旋回追従性を確保した。
内装はレッドステッチ入りのスエード調素材とブラックレザーで仕立てられ、チタン製シフトノブやシリアルプレートが装着された。日本のピュアスポーツグレードの要素を巧みに融合させ、北米向け初代NSXの中で最もスパルタンな走りを具現化した限定車として、北米スポーツカー史に確固たる地位を築いている。

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