日産 ローレルスピリット(1982-1986 日本)

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1982年1月に登場した「日産 ローレルスピリット」は、FF化された5代目サニー(B11型)をベースとする4ドアセダンである。当時の日産モーター店には小型車がなく、看板車種であった上級後輪駆動セダン「ローレル」の意匠を小型車へ移植する戦略から誕生した。クーペ等を揃え1.3リッターも用意したサニーに対し、車格を保つため4ドアセダン専売かつ1.5リッター以上に限定された。

外観には、C31型ローレルとイメージを共有する格子状の大型メッキグリルや専用フードオーナメントを採用。さらに高級感を高める2トーンカラーが設定された。内装にもルースクッション風のシート生地が奢られ、ラングレー等とともに各系列の上級車イメージを小型大衆車へ落とし込む、当時の日産による多チャンネル戦略を色濃く反映している。

シャシー骨格やサスペンション形式はB11型サニーと同一の構造を持つ。前輪を駆動する1.5リッター直列4気筒は、標準仕様にキャブレター式の「E15S型(85ps)」、最上級仕様「XJ-E」には電子制御燃料噴射の「E15E型(95ps)」を搭載。のちには過給器を備えた「ターボXJ(115ps)」や、1.7リッターディーゼルの「CD17型(61ps)」も追加された。

前輪駆動による広い室内空間とサニー譲りの軽快な操縦性に、高級仕立ての内外装を融合。手頃なサイズで上級セダンの雰囲気を味わいたい顧客層の需要を捉え、車格を重んじる市場で独自の支持を獲得した。技術的刷新ではなく、販売系列に合わせた内外装の仕立てによって確固たる地位を築き、1986年の次世代モデルへと繋ぐ端緒となった。

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