シボレー コルベット ZR-12(1992 アメリカ)

シボレー

C4コルベットには最強モデルとしてロータス設計の5.7L V8 DOHC 4バルブエンジンを搭載したZR-1が存在した。しかし、その開発中により強力な8.0L V10を搭載したダッジ バイパー RT/10がショーデビューしたため、GM陣営は大きな脅威を感じることとなる。これを受けてGMは密かにV12エンジンを搭載したC4コルベットを開発する。そのエンジンはライアン・ファルコナーが手掛けたシボレー製スモールブロックV8をベースとしたもの。オールアルミの9.8L V12は鋳鉄のスモールブロックV8の重量とほぼ変わらない軽量さを誇り、686馬力、94kg-mを発生した。そのハイパワーに対応するために、このエンジンはZR-1のシャシーに搭載されたが、長大なエンジンを収めるためにバルクヘッド前を約20cmストレッチされていた。完成したZR-12は0-400mを11.6秒で走り切り、ダッジ バイパーを寄せ付けない速さを見せた。しかし肝心のファルコナーV12の調達コストの高さなどの理由から、このモデルが市販に移されることはなかった。

タイトルとURLをコピーしました