シボレー コスワース ベガ(1975-76 アメリカ)

シボレー

ジョン・Z・デロリアンはシボレーのサブコンパクトモデルであるベガの高性能イメージをアピールするために、コスワースチューンのエンジンを与えたスポーツモデルを企画。BMW 2002tiiなどの走りの良い小型の海外モデルに対抗する考えだった。ベガのアルミ製エンジンブロックにはコスワース設計の4バルブツインカムヘッドが与えられ、GM車としては初めて電子制御燃料噴射装置が採用された。2.0L 直4のツインカムエンジンは、当初の計画では10.5:1の高圧縮比から180馬力以上の高出力を得るはずだったが、排ガス規制の影響を受けて市販車では8.5:1まで落ち110馬力を発生するに留まった。ただし、そのパワーとシャシーのバランスは良くコーナリング性能は優れていた。75年モデルでは黒地にゴールドトリムで4速MTのみであったが、76年モデルからはカラーバリエーションが8色となり、オプションで5速MTが追加された。しかし標準のベガの約2倍、さらにカマロのV8搭載モデルよりも高価な価格設定であり売り上げは芳しく無かった。結局76年限りでモデルは廃止となり、生産台数は3,500台程度であった。

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