フェラーリ 308GTB カルマFF(1979-82 イタリア)

フェラーリ

アルファロメオの元ワークスドライバーであったカルロ・ファセッティが、支援者であるマルティーノ・フィノットと共に製作した308GTBのGr.5シルエットフォーミュラがカルマFFと呼ばれるもの。その名は二人の名前に由来した。車体重量の軽減を狙ってベースは初期グラスファイバー製ボディの308GTBを選択、車体前後は軽量なサブフレームを新たに製作した。その甲斐があって車重は1030kgほどに抑えられたが、ライバルに対しては重量級だった。それを補うためにエンジンパワーを重視、3.0L V8エンジンはグーゲルフィッシャー製燃料噴射装置を装備しツインターボ化、700馬力程度を発生し、ハイブースト時には900馬力以上を狙えた。デビュー戦の1981年デイトナ24時間ではファステストラップを記録しモンツァ1000kmではポールポジションを獲得するなど、ポルシェやランチア勢に一矢報いる速さを見せた。しかし、信頼性の低さにより長距離レースの完走は難しく好成績は残せなかった。

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