デトマソ グアラ(1994-2004 イタリア)

デトマソ

アレッサンドロ・デトマソはマセラティを傘下に収めていた時代に、アルミ製バックボーンフレーム構造を持つスーパーカー、チュバスコを構想した。これはフェラーリと競合することを良しとしないフィアット陣営の反対にあい頓挫。代わりにマセラティ バルケッタとしてワンメイクレース仕様に形を変えて少数販売された。そしてマセラティとの関係を断ったデトマソは、バルケッタのシャシーをベースとし、長らく生産したパンテーラの後継車種として自社製のロードカーを生み出した。これがグアラ誕生の背景である。初期のモデルはBMW製の4.0L V8 DOHC(286馬力)とゲトラグ製6速マニュアルの組み合わせで生産されていたが、のちにフォード製4.6L V8 DOHC(305馬力)とZF製6速マニュアルへと換装された。サスペンションはチュバスコの頃から変わらない、まるでフォーミュラマシンのようなフロントプッシュロッド、リアプルロッド式のダブルウィッシュボーン。ボディスタイルはクーペ、スパイダー、そしてフロントウィンドウのないバルケッタの3種類を用意。内装にはBMW製の部品が多用されていた。総生産台数は50台程度で、これが自動車メーカー「デトマソ」が送り出した最後の市販車となった。

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