アルピナ C2 2.7 Allrad / B3 2.7 Allrad(1986-1992 ドイツ)

アルピナ

1986年、アルピナ初の四輪駆動モデルとして登場したのが「C2 2.7 allrad」である。BMW初の市販4WDである「325iX」をベースに開発され、前後トルク配分37対63のフルタイム4WDシステムを採用。FRライクな回頭性と悪路での高いトラクション性能を両立した高性能ツアラーとして誕生した。

心臓部には、M20型直列6気筒をベースに排気量を2.7リッターへと拡大したアルピナ製ユニットを搭載。ハイコンプレッションピストンや専用カムシャフトが組み込まれ、C2では210馬力を発揮した。1987年には排ガス対策を施した発展型「B3 2.7 allrad」へと移行し、204馬力、265Nmの粘り強い出力特性を獲得した。

外観ではベース車に準じた専用フェンダーエクステンションカバーが装着され、プレーンな通常FRモデルとは若干異なる造形となった。シャシーには専用スプリングやビルシュタイン製ダンパー、伝統のアルピナクラシックホイールを備え、車高の高くなりがちな4WDモデルでありながら引き締まった姿勢と洗練された乗り心地を実現した。ボディタイプは2ドア/4ドアセダンに加え、B3では利便性に優れたステーションワゴン「ツーリング」も設定された。

職人の手作業により極めて少数のみが世に送り出されたC2およびB3のallradモデルは、アルピナ特有の滑らかな直6フィールと全天候性能を融合させた先駆的存在となった。その高い完成度と四輪駆動は、後年の「アルラッド(Allrad)」シリーズへと脈々と受け継がれている。

画像は全てB3 2.7 Allrad

アルピナの四輪駆動モデルの歴史はこのように意外に古く、325iX登場直後から存在していた。ただ、C2 2.7/B3 2.7では通常モデルとフェンダーフレア形状が違う程度で、その見極めは難しい。その後E34型5シリーズにもB10 3.0 Allradが登場。このモデルでは四輪駆動であることを「ALLRAD」エンブレムでアピールしていた。

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