スズキ スイフトスポーツ カタナ(2019 オランダ)

スズキ

2019年5月にオランダで発表された「スズキ スイフトスポーツ カタナ」は、同年に復活を遂げた大型二輪車「KATANA」の名を冠した特別限定モデルである。スズキ直営の企画ではなく、オランダにおける正規輸入総代理店(インポーター)であるB.V. NIMAG社が主導して開発したコンプリートカーであり、四輪と二輪の双方を手がけるブランドのアイデンティティを高度に融合させた。販売台数はわずか30台の限定であり、二輪車のイメージを反映した「プレミアムシルバーメタリック」と「スーパーブラックパール」の専用外板色が各15台ずつ設定された。

外観は二輪のKATANAが持つ先鋭的な世界観を忠実に反映しており、フロントグリル周囲に赤いアクセントラインを配置。フードやドア下部には日本刀の刃をモチーフとしたグラフィックストライプが施され、Cピラーには刀のシンボルマークとともに1から30までの通し番号が刻印された専用バッジが配された。室内空間においても、サイドサポートに刀のロゴを刺繍した専用スポーツシートや、専用ステッチを施した太径ステアリングホイールが奢られ、特別感あふれる仕立てとなっている。

ベースモデルはZC33S型で、1.4リッター直列4気筒直噴ターボ「K14C型」ユニットを搭載し、140psを発生する。足回りには日本の名門チューナーであるHKS製の車高調整式サスペンション「ハイパーマックス MAX IV GT」を組み込み、車高の適正化とともに減衰力調整機能を付与。さらにクスコ製フロントストラットタワーバーによって車体前部の剛性を引き上げ、排気系にはレムス製ステンレススポーツマフラーを採用した。足元にはブラック仕上げの17インチ専用ホイールが標準装備され、さらに選択装備として18インチのOZ製軽量アルミホイールとミシュラン製「パイロットスポーツ4」の組み合わせも用意された。

量産ホットハッチに名二輪車の魂を吹き込んだこのモデルは、現地インポーターの情熱と日本のチューニング技術が結実した稀少な作品である。東京オートサロン等で披露されたショーカーとは異なり、正規保証を備えた純粋な市販コンプリートカーとして世に送り出された点に大きな意義を持つ。名刀の切れ味を想起させる俊敏な操縦性と完成度の高いスタイリングにより、欧州の熱心なエンスージアストの間で今なお特別な存在として記憶されている。

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