ポルシェ911の後継車として生を受けたモデル
旧態依然とする、空冷エンジン搭載のポルシェ911の後継車種として計画されたのが928だった。4.5Lの水冷 V8 SOHC、240馬力をフロントに置き、トランスアクスルで後輪を駆動する2+2クーペ。リアサスペンションはセミトレーリングアームだが、トー変化をコントロールして車体を安定させるヴァイザッハアクスルが採用された。頻繁な年次改良を受け、90年代まで一線級の実力を持つ高速GTカーとして君臨し続けた。
バイザッハアクスルの導入
ポルシェ928のリアサスペンション形式はセミトレーリングアーム。セミトレは特に制動時のコンプライアンス変化(ブッシュのたわみ)によりトーアウトとなり安定を欠きやすい欠点がある。バイザッハアクスルではロワアームに小さなリンク機構を設けて、最大2°のトーインを実現し安定性を確保した。
当初はリアエンジン案も存在した
空冷911の後継として、よりラグジュアリーなGTカーが提案される。後の928となるこの車、当初は巨大な5.0L級V8エンジンをリアに搭載する案も検討されていた。結局パッケージや騒音振動要件を加味して、トランスアクスルFRレイアウトに落ち着くこととなった。
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