クライスラー C-300(1955 アメリカ)

クライスラー

1950年代のNASCARでは、出場車両は工場出荷時の状態(ストックカー)であることを求められていた。このNASCARでの勝利を目指して、ストック状態でハイパフォーマンスであることを追求したホモロゲーションモデルがC-300。エンジンは当時クライスラー最強のファイアパワー 5.4L V8 OHVを搭載。半球型燃焼室を持つことから通称”HEMI”と呼ばれたそれは、2つの4バレルキャブを備え、レース用プロファイルのカムシャフトを採用するなどハイチューンを受け、8.5:1の圧縮比から300馬力、47.7kg-mを発生。アメリカの量産モデルとしては初の300馬力到達であり、車名もこれに由来した。C-300はその美しいデザインとハイパフォーマンスにより”ビューティフル・ブルート(美しき野獣)”と呼ばれ、1955年のNASCARグランドナショナルシリーズを圧倒的な強さで制した。

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