ルノー エスパス(1984-91 フランス)

ルノー

元々タルボと協力関係にあったマトラによって開発され、タルボ マトラ ランチョの後継として考えられていたモデル。プジョー305をベースに市販化が進んでいたが、PSAグループが計画を中止。このアイデアをマトラがルノーに持ち込み市販化が実現したマルチパーパスビークル。エスパスはフランス語で”空間”の意味。スチール製のモノコックにFRP製ボディパネルを組み合わせる方法で高いボディ剛性と軽量化を実現。重量が嵩むボディスタイルでありながら車重は1,200kg程度に抑えられた。開放的な室内を持ち、7名乗車が可能な上に、シートレイアウトは高いユーティリティ性を備えていた。88年にはカーボン製プロペラシャフトを備える4WDモデル、”クアドラ”が追加された。

エスパスの計画がまだPSAの元にあった段階でのマトラP18という開発モデルでは、プジョーのエンジン横置きパワートレーンを使用する予定だったためノーズは短かった。計画がルノーに移ったあとで、縦置きパワートレーンを使用するルノー向けにフロントノーズが延長され、ラジエターはサイドに移設された。

マトラP18、エンジンが横置きのためノーズが短い(左) ルノーによる市販モデルはエンジン縦置きとなりノーズが延長された(右)
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