ジャガーがXJ-Sの後継モデルとして計画していたXJ41(Fタイプ)。その開発中にいくつか試作されたテストミュールのうちの1台がこの車だった。XJ-Sのボディシェルをベースとしており、ワイドトレッドと大径タイヤに合わせてフェンダーがフレアされ、強化された冷却系を収めるために大型のフロントエアダムが追加された以外は普通のXJ-Sのように見える。しかし中身は大幅に改良が加えられており、AJ6型 直6 4.0Lエンジンはツインターボ過給され330馬力以上を発生。この高出力に対応するために、FFD(ファーガソン・フォーミュラ・デベロップメント)との共同開発となった四輪駆動システムも採用された。この車は、XJ41のお蔵入りが決定した後も廃棄されず、当時のジャガー副会長であったジョン・グラントがしばらく愛用していた。
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