1988年のルマン24時間レースで勝利を飾ったグループCマシン、XJR-9をベースとして生み出されたロードゴーイングモデル。ワンメイクレース仕様と公道仕様がそれぞれ生産された。設計開発はXJR-9も手がけたトニー・サウスゲートとTWRによる。そのシャシーは市販車としては世界初のカーボンファイバー製であり、これにより車重はわずか1050kgに抑えられた。ボディワークのデザインは、ピーター・スティーブンスによるものである。エンジンは6.0LのV12 SOHCを搭載し、450馬力、58.0kgmを発生する。これに当時としては最新鋭のフライバイワイヤによるスロットル制御を取り入れた。これにヒューランド製の6速ドグミッション、もしくはシンクロメッシュを備えた5速マニュアルを組み合わせる。外見は流麗なボディを持つ車ではあるが、中身はCカーそのものと呼べるもので、車内騒音対策として防音ヘッドセットを備えていた。生産台数はレース仕様と公道仕様を合わせて53台。この車はのちの日産R390GT1のベースとなったことでも有名である。

ちなみにテールランプはマツダ626クーペ用。元々マツダとつながりがあったTWRだからこその選択だったのか。しかし、1991年のルマンでジャガーに土を付けたのもまたマツダだった。

画像ギャラリー








