アルピナが歴代唯一、Mモデルをベースとして仕立てたのがこの車。Gr.Aホモロゲーションモデルとして生まれたE30型M3をベースとしているが、そのエンジンはS14型 2.3L 直列4気筒から、アルピナによるチューニングを受けたM30型 3.5L 直列6気筒へと載せ替えられた。これにより前後重量配分は崩れフロントヘビーの傾向を示すが、代わりに254馬力と余裕のあるパワーを獲得したことでロードユースの使い勝手は向上し、最高速度251km/hの高速性能を誇った。通常のM3との外観の違いはアルピナのストライプとホイールのみと、その装いは他のアルピナモデルと同様控えめなもの。生産台数はわずか62台だった。
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