日産 セドリック/グロリア ターボ(1979-83 日本)

日産

1962年のオールズモビルF85に端を発し、1973年のBMW2002、1977年のサーブ99など、世界を見渡すと少しずつ量産ターボモデルのラインナップが広がっていたタイミングで、満を持して登場した初の国産ターボ車が日産の430系セドリック/グロリアであった。1979年12月に市販されたこのモデルは、2.0L 直6 SOHCのL20型エンジンにターボチャージャーを装着し、電子制御燃料噴射を組み合わせたL20ETを搭載。標準の130馬力から145馬力、21.0kgmへとパワーアップ。当時の世相を反映し、そのパワーよりもむしろ省資源や低燃費という環境性能の良さを謳っていた。ターボ装着グレードは高級車らしいSGLエクストラのほか、パワーアップに見合う足回りやブレーキを与えられたターボSが存在。当初は5速マニュアルのみの設定だったが、のちにオートマチックも追加された。この日産の攻勢に対して、翌80年にはトヨタクラウンにもターボモデルが設定。ここから各社続々と新しいターボエンジンを開発・搭載し、80年代国産車はターボエンジン主導によるパワーウォーズへと突入していくこととなった。

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