1996年2月に光岡自動車が発売した初代「ガリュー(我流)」は、同社初の大型高級セダンとして誕生したフラッグシップモデルである。「自分だけの生き方やこだわりを持つ」という車名に違わず、1950年代のロールスロイス シルヴァークラウドをモチーフとした大型縦型ラジエーターグリルと丸型ヘッドライトを備え、威厳あるクラシカルなスタイリングを確立した。
ベース車両には、タクシーやパトカー向けに開発された日産のFRセダン「クルー」の自家用サルーン仕様を採用。フロントフェンダーやボンネットフード、トランクフード、リアエンドに至る外装パーツを熟練職人がFRPを用いて手作業で成形・架装した。堅牢なボディ構造と実績ある車台を活用しつつ、工芸品のような重厚な車体造形を実現した。
パワートレーンはクルーに準じ、2.0リッターの「RB20E型」を搭載し、130馬力、17.5kgmを発生。トランスミッションは4速ATのほか5速MTも用意された。滑らかな回転フィールを持つ直6エンジンとFRレイアウトの組み合わせはクラシックサルーンに相応しい乗り味をもたらし、内装にはウッド調パネルや本革シートなどの豪華装備も設定された。
量産車にない強い個性と高い信頼性は、個人愛好家のみならずブライダル送迎車や霊柩車のベース、ハイヤーなどの法人需要も開拓した。1999年に2代目「ガリューII」が登場した後も「ガリューI」として2002年まで並行生産を継続。小規模自動車メーカーである光岡のコーチビルド技術と独自のブランド価値を社会に定着させた代表作である。
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