ランボルギーニ カウンタック LP500 プロトタイプ(1971 イタリア)

ランボルギーニ

1971年のジュネーブ・モーターショーで初公開された「ランボルギーニ カウンタック LP500」は、ミウラの後継として極秘裏に開発された試作車である。ベルトーネのマルチェロ・ガンディーニが手がけた車体は、後年のモデルに見られる大型エアスクープやNACAダクトすら存在しない、完全な平面と直線を基調とした純粋無垢なウェッジシェイプを提示して世界を驚嘆させた。

車台は量産型LP400の鋼管フレームとは異なり、薄鋼板によるセミモノコック構造を採用。パオロ・スタンツァーニ考案の縦置きミドシップ前後逆転レイアウトが初採用され、変速機を座席間に配し、プロペラシャフトをオイルパン内部に貫通させて後部ディファレンシャルへと動力を伝達した。搭載された動力ユニットは専用開発の4,971cc 60度V型12気筒DOHCで、440psを発生した。

しかしボブ・ウォレスによる走行テストでは、巨大な5リッターユニットの熱量処理が追いつかず冷却不足が露呈。量産化に際しては実績ある3,929ccユニットへの換装と車台骨格の全面刷新が決断された。実走開発を終えたLP500は、1974年に英国MIRAで型式認可取得のための衝突安全試験に供され、壁面に激突してその姿を消した。

消滅から約半世紀を経た2021年、同社のクラシック部門「ポロストリコ」が当時の図面や資料を徹底的に分析し、コレクターの依頼により完全な再製作を成し遂げた。独自のセミモノコックや手作業による外板成型、当時の配合による黄色い塗装を忠実に蘇らせ、ヴィラ・デステで公開。失われた伝説のプロトタイプは、工学的遺産として現代に奇跡的な復活を果たした。

1971年の発表後、テストドライバーのボブ・ウォレスに委ねられた「LP500」プロトタイプは、実走において深刻な冷却不足が露呈した。ガンディーニの純粋な造形を維持することは難しくなり、側面へのNACAダクト追加や箱型のエアインテークなど、実戦的な冷却対策が無骨につぎはぎされていった。この機能追求の過程が、のちの市販型カウンタックの迫力ある造形を決定づけた。

過酷な実走開発を終えたLP500は、1974年に英国MIRAで型式認可取得の衝突試験に供され、壁面に激突して姿を消した。市販型が鋼管スペースフレーム構造であるのに対し、このプロトタイプは全く異なるモノコック構造であった。それにもかかわらず、開発費節約のため骨格の異なる車両が試験に流用された点は、当時の大らかな法規運用を物語っている。

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