テスラ ロードスター(2008-2012 アメリカ)

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2008年に量産を開始した「テスラ ロードスター」は、新興電気自動車メーカーのテスラが世界へ送り出した市販スポーツカーである。英ロータス・カーズとの提携により、同社の「エリーゼ」が誇るアルミニウム接着バスタブ構造を基本骨格として選定。英ヘセル工場で車台骨格(ローリングシャシー)を製造し、米国カリフォルニアで自社開発の電動駆動システムを組み込む国際分業体制のもとで誕生した。

エリーゼ由来のアルミ押し出し材フレームを基礎としつつ、大型蓄電池の搭載と安全基準の適合に向けてホイールベースを約50mm延長した2,352mmへ改修。外板には軽量化を徹底すべく炭素繊維複合材料を多用した。重量物である約450kgの蓄電池パックを座席背後のミドシップ位置に集中配置することで、約1,240kgという電気自動車としては異例の軽さを達成し、優れた前後重量配分と俊敏な回頭性を確保した。

動力部には、最高回転数13,000rpmを誇る3相交流誘導電動機を後部車軸寄りに配置。市販民生品として流通していた「18650」型リチウムイオン電池セルを6,831個集積した53kWhの液冷バッテリーパックを組み合わせた。当初難航した変速機開発を経て堅牢な単速固定減速比ギアボックスを介して後輪を駆動し、248ps相当の動力と270Nmの強大な最大トルクを瞬時に発生。静止状態から時速100kmまで約4秒で達する瞬発力を誇った。

1回の充電で約390kmという実用航続距離を誇り、環境対応車の枠に留まらない高性能を提示して世界の自動車産業に強烈な変革を促した。2012年までの生産期間で世界各地へ約2,450台が送り出され、ここで得られた収益と蓄電池管理技術がのちの「モデルS」や「モデル3」へと結実。市販リチウムイオン電池による高性能EVの実現可能性を実証し、次世代自動車社会への道を切り拓いた歴史的先駆者である。

テスラモーターズは2003年にマーティン・エバーハード(右)とマーク・ターペニング(左)により設立された。イーロン・マスクはテスラ設立初期からの投資家のひとりであり、2008年よりCEOを務める。

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