MG RV8(1992-1995 イギリス)

MG

1992年のイギリスモーターショーで発表された「MG RV8」は、1980年に生産を終了していた「MGB」を甦らせたオープンスポーツモデルである。ローバー傘下の「ブリティッシュ・モーター・ヘリテージ(BMH)社」が1988年よりMGBのホワイトボディの再生産を開始しており、この新品シェルがRV8開発の土台となった。

ただし単なる流用ではなく、開発コード「アダー」のもとボディシェルには大規模な改修が加えられている。ドアスキンやトランクリッドなど一部のパネルを除き、外装の大部分が専用に新造された。フロアなどの内骨格を含めた車体全体で見ても大半の部品が新設計されており、MGBの面影を残しつつも車体構造は大幅な刷新が図られている。

ボンネットの下には、オールアルミ製3.9リッターV型8気筒OHVエンジンが搭載された。燃料噴射装置を備え、190psおよび32.4kgmのパワーとトルクを発生させる。この性能向上に合わせて前輪側は現代的なダブルウィッシュボーン式へと刷新された。後輪側も古典的な板バネこそ継承したものの、テーパーリーフへの変更やトルセンLSDの追加など、各部に近代化のメスが入れられている。

内装は上質なコノリーレザーやエルム材のウッドパネルがあしらわれ、かつてのMGBとは一線を画す高級車へと変貌を遂げた。約2,000台の総生産台数のうち、およそ8割にあたる1,500台以上が日本へ輸出されるという特異な記録を残している。日本での支持に支えられたRV8の復活劇は、のちに新設計モデルである「MGF」を誕生させる足掛かりとなり、イギリスMGブランドの命脈を現代へ繋ぐ架け橋となった。

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