シボレー コルベット ZR-1(1990-1995 アメリカ)

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1990年に登場した「シボレー コルベット ZR-1」は、欧州の第一線スポーツカーに対抗すべく開発された第4世代(C4型)コルベットの頂点モデルである。「キング・オブ・ザ・ヒル」の愛称で呼ばれたこのモデルは、当時GM傘下にあった英国ロータス社との共同開発によって誕生。伝統のV8駆動レイアウトを維持しながら、最先端の電子制御と高回転型マルチバルブ技術を融合させた新世代の旗艦スポーツとして企画された。

動力部には、新開発された排気量5.7Lのオールアルミ製V型8気筒DOHC「LT5」ユニットを前部に縦置き搭載。オクラホマ州のマーキュリー・マリーン社が精密加工と組み立てを担当した。シリンダーあたり4バルブと可変吸気機構を備え、通常走行用の一次側と高回転用の二次側を電子制御で切り替える高度な吸気システムを導入。初期型で375ps、1993年以降の後期型では405psのパワーを発揮した。組み合わされた変速機はZF製6速マニュアルである。

シャシー性能の追求も徹底された。後輪に315/35ZR17の極太タイヤを収めるため、ドア後端から後部フェンダーにかけて全幅を約76mm拡大した専用のワイドボディを採用。凸形状の後部パネルや角丸長方形のテールランプが外観上の特徴となった。足回りには、ロータスとビルシュタインが共同開発した減衰力可変ダンパー「FX3」電子制御サスペンションを標準装備し、超高速域での安定した操縦性と快適性を高い次元で両立させた。

1990年にはテキサス州のテストコースにおいて、24時間平均速度283km/hを記録するなど数々の世界速度記録を樹立。卓越した耐久性と高速巡航性能を証明した。ベースモデルの約2倍という高価格設定もあり、1995年の生産終了までに世に送り出された台数は6,939台にとどまったが、OHV主体の米国製スポーツカーに先進的なレーシングテクノロジーを注ぎ込み、世界水準の走破力を獲得した画期的な一台である。

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