1986年に登場した2代目レパードは、トヨタ ソアラに対抗するラグジュアリーパーソナルクーペとして開発された。先代の4ドア設定を廃し、流麗な2ドアクーペ専用ボディへと進化したその姿は、「アダルト・インテリジェンス」を象徴する洗練されたプロポーションを誇った。細いピラーと広大なガラスエリアがもたらす開放的なキャビン、そして水平基調の気品あるスタイリングは、当時の都市部におけるステータスシンボルとなり、バブル景気に向かう日本社会の華やかさを色濃く反映した一台であった。
パワーユニットには、日産自慢のV型6気筒「VGシリーズ」を全面的に採用。デビュー当初は3.0L NAの「VG30DE」(185馬力)や2.0Lターボの「VG20ET」(155馬力)が主力であったが、1988年のマイナーチェンジで大きな転換期を迎える。最高出力255馬力を発生する3.0L V6ツインカムターボエンジン「VG30DET」を搭載した「アルティマ ターボ」が登場し、当時の国内最高レベルのパワー競争においてソアラと真っ向から渡り合った。これに電子制御4速ATが組み合わされ、滑らかかつ力強い加速性能がこの車の大きな魅力となった。
シャシー面では、フロントにストラット、リアにセミトレーリングアームを採用した四輪独立懸架を基本とし、当時の日産の先進技術が惜しみなく投入された。特筆すべきは、超音波センサーで路面状況をスキャンして減衰力を自動制御する「スーパーソニックサスペンション」の採用である。また、カードエントリーシステムやデジタルメーター、高度なオートエアコンなど、インテリアには未来的なエレクトロニクス装備が充実。単なる速さだけでなく、ドライバーと乗員に最高のホスピタリティを提供するハイテク・ラグジュアリー機軸を貫いた。
このレパードは刑事ドラマ『あぶない刑事』での劇中車としての活躍を抜きには語れない。劇中で港署の刑事たちが操るゴールドのレパードの勇姿は、多くの視聴者を魅了し、販売台数以上の強烈な印象を人々に植え付けた。ライバルに対して販売面では苦戦を強いられたものの、ドラマの影響と独特の気品により独自の熱狂的なファン層を確立した1台である。

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