クライスラー クロスファイア SRT-6(2005-2006 アメリカ)

クライスラー

2004年に2005年モデルとして投入された「クライスラー クロスファイア SRT-6」は、クライスラーの高性能車部門「SRT」の名を冠した最上位モデルである。クーペとロードスターの双方が用意され、標準車と同様に独カルマン社で製造された。メルセデスAMGの技術を全面導入し、ベースモデルの流麗な意匠に本格的な走行性能を融合させた。

心臓部には「SLK 32 AMG」と共通のAMG製3.2リッターV6スーパーチャージャー付き「M112型」を搭載。最高出力335PS、最大トルク420Nmを発生し、0-60mph加速約4.8秒を発揮した。強大なトルクに対応するため、変速機には手動変速モード「オートスティック」を備えたAMGスピードシフト付き5速ATのみが組み合わされた。

足回りには強化スプリングや専用ダンパーが奢られ、前330mm・後300mmの大径ブレーキを採用。外観では標準車の可動式に代わり、高速域で強力なダウンフォースを生む大型固定式リアスポイラーを装備した。専用フロントスポイラーや15スポークホイール(前18/後19インチ)も与えられ、空力と冷却性能が追求された。

圧倒的な動力性能を獲得した一方で、旧世代設計に起因するステアリングフィールやMT非設定が好悪を分けた。高価格も災いして生産台数はクーペとロードスター合算で約4000台にとどまり、短期間で生産を終了。ダイムラークライスラー蜜月期を象徴する、ドイツの心臓と米国の意匠が融合した異色のハイパフォーマンスカーである。

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