1980年の大規模マイナーチェンジにより、「アルフェッタ」の冠名が正式に外され、シリーズ名は単なる「アルファロメオ GTV」へと統合・昇格された。外観は従来の金属製バンパーから大型の樹脂製バンパーやサイドプロテクターへと刷新。ダッシュボード周辺の造形も一段と洗練され、1980年代の要求に即したモダンな装いを手に入れた。
この刷新に伴い登場したのが、珠玉のパワーユニットを搭載した「GTV6 2.5」である。名匠ジュゼッペ・ブッソが設計した2.5リッター60度V型6気筒SOHCに、ボッシュ製Lジェトロニック電子制御燃料噴射を採用して出力160psを発生。大型エンジンの干渉を避けるため、ボンネット中央に設けられた樹脂製バルジが外観上の決定的な象徴となった。
トランスアクスルの良好な重量バランスに官能的なV6が加わったことで、GTV6は国際格式レースで圧倒的な強さを誇った。ヨーロッパツーリングカー選手権(ETC)では1982年から1985年にかけて4年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得。さらに世界ラリー選手権(WRC)のツール・ド・コルスなどでも上位入賞を重ね、高性能を証明した。
1987年に生産終了を迎えるまで、GTVシリーズは直列4気筒の「GTV 2.0」とV6の「GTV6 2.5」の2本柱でアルファロメオの看板を背負い続けた。高度なシャシー技術と情熱的なエンジニアリングが融合したこのクーペは、同社FRトランスアクスルの歴史に不滅の足跡を刻んでいる。

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