マツダ ナバホ(1990-1994 アメリカ)

マツダ

1990年秋に1991年モデルとして北米市場へ投入されたマツダ「ナバホ」は、フォードとの包括的提携で誕生したミッドサイズSUVである。当時拡大していた北米SUV市場への参入を図るマツダが、フォード「エクスプローラー」をベースに導入した。生産は米ケンタッキー州のフォード工場が担い、マツダにとって北米初のSUVとなった。

外観はエクスプローラーと骨格を共有しつつ、専用意匠のフロントグリルや専用ホイール等で差別化された。エクスプローラーには4ドア仕様もあったが、ドル箱である同車との直接競合を避けるフォード側の制約により、ナバホは2ドア仕様のみの供給に限定された。

エンジンはフォード製4.0リッターV型6気筒OHVを搭載。一方、組み合わされる5速マニュアルはマツダが開発・供給したもので、エクスプローラー等フォード車にも広く採用された。車両供給を受ける一方で変速機サプライヤーとしてフォードを支える双方向の提携関係が窺える(4速オートマチックも設定)。登場時は悪路走破性を重視したパートタイム4WD専用であったが、翌年には都市部での日常ユースも意識し後輪駆動(2WD)仕様が追加された。

1991年には米自動車誌『モータートレンド』の「トラック・オブ・ザ・イヤー」に選出され、日本ブランドの車名として史上初の受賞という快挙を成し遂げた。しかし需要が実用的な4ドアへ傾倒するなか、2ドア限定のナバホは苦戦し1994年モデルをもって幕を閉じた。短命に終わったものの、後年の「トリビュート」へと連なる先駆的モデルである。

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