シュコダ 130RS(1975-1980 チェコスロバキア)

シュコダ

1975年にチェコスロバキアの国営メーカーAZNP(シュコダ)が開発した「シュコダ 130RS」は、FIAグループ2規定への適合を目的とした競技専用モデルである。2ドアクーペ「110R」をベース車両とし、先行試作車「180RS / 200RS」で培われた技術を投入して誕生。「東欧のポルシェ」の異名をとるこのマシンは、東西冷戦下の東側諸国において西側の強豪と互角以上に渡り合うべく設計された。

動力部には、排気量1,289ccの水冷直列4気筒OHVユニットを車体後端に縦置き配置。アルミダイキャスト製シリンダーブロックにドライサンプ潤滑システムを組み合わせ、ウェーバー製ツインチョークキャブレター2基を備えて約140psのパワーを発生させた。駆動系には4速または5速のクロスレシオ変速機を組み合わせ、後輪を駆動する伝統のRR方式を極限まで先鋭化させた。

車体の軽量化も徹底された。ルーフやドア外板にアルミニウム材を用い、フロントフードや前後フェンダーにはFRP成形品を採用。窓ガラスにはアクリル樹脂(プレキシガラス)を多用することで、車両重量を約720kgにまで抑え込んだ。さらに、ベースモデルのスイングアクスル式懸架を改め、後部にセミトレーリングアーム式サスペンションを導入して接地性と旋回安定性を大幅に引き上げた。

1977年のモンテカルロ・ラリーでは1.3L以下クラスにおいて1-2フィニッシュを達成。さらにヨーロッパツーリングカー選手権(ETC)ではBMWやアルファロメオなどの西側勢を相手に排気量クラスで勝ち点を積み重ね、1981年にはマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。製造台数は公式仕様で約200台、競技組織スヴァザルム等での関連製作を含めると約300台に達し、東欧モータースポーツ史において独自の足跡を残した。

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