シュコダ ルームスター(2006-2015 チェコ)

シュコダ

2006年3月のジュネーブモーターショーで発表された「シュコダ ルームスター」は、フォルクスワーゲングループ傘下のシュコダが開発した小型マルチパーパスビークルである。前席を運転に集中する「ドライビングルーム」、後席を快適にくつろぐ「リビングルーム」と定義した独自の空間思想を採用。前席と後席でベルトラインの高さを変えた段差のあるサイドウィンドウグラフィックを取り入れ、商用バン派生のピープルムーバーとは一線を画す独創的な外観を構築した。

車体構造には、前方に小型車「ファビア」、後方に上位車種「オクタヴィア」のプラットフォーム要素を組み合わせた変形シャシーを採用。前席より後席の着座位置を高めたシアターレイアウトと大型サイドウィンドウにより、後席乗員に優れた開放感を提供した。室内には「バリオフレックス」と呼ばれるシート機構を導入。後席の3分割独立シートは個別のスライドや背もたれ調整、前倒し格納に加え、車外への取り外しに対応し、柔軟な積載空間を実現した。

動力部には、排気量1,598ccの直列4気筒DOHC16バルブ自然吸気ユニットを設定し、(105ps/5,600rpm、15.6 kgm/3,800rpm)を発揮。加えて排気量1,390ccの直列4気筒(86ps/5,000rpm、13.5 kgm/3,300rpm)や経済的な直噴ターボディーゼルなどが展開された。変速機には5速マニュアルおよび6速オートマチックを組み合わせ、前輪を駆動。操舵に対する素直な追従性と、長距離走行における優れた直進安定性を両立させた。

2007年には樹脂製フェンダーアーチを備えたクロスオーバー調の「スカウト」を追加し、幅広い需要を開拓。2010年の小変更ではダウンサイジングターボの導入など動力性能の刷新が図られた。独創的なパッケージングと優れた実用性によって欧州市場を中心に支持を集め、2015年まで製造。実用性と造形の独自性を高次元で融合させた個性派モデルとして、シュコダの歴史に確固たる実績を残した。

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