トヨタ ウィンダム(1991-1996 日本)

トヨタ

1991年9月に登場したトヨタ「ウィンダム」は、洗練された都市型高級サルーンである。北米市場ではレクサスブランドから「ES300」として発売された。日本国内では新規モデルであったが、北米のレクサスESの系譜としてはES250に次ぐ「2代目」に相当する。当時の広告では「レクサスES300=日本名ウィンダム」と大々的にアピールされ、北米仕込みのプレステージ性が話題を集めた。

北米のレクサス部門では、最上級セダンのLS400(日本名セルシオ)に次ぐ中核モデルとして位置づけられ、高い静粛性が要求された。車体はサッシュレス扉を採用しているが、北米の厳しい安全基準を満たすため強固なピラーを内蔵した「ピラードハードトップ」構造となっている。プラットフォームには幅広なXV10系骨格が共有され、全幅1,780mmの体躯と広い室内空間、前輪駆動の軽快感が両立された。

ボンネットの下には静粛性に長けた3.0リッターV型6気筒DOHCの3VZ-FE型が搭載され、200psのパワーで滑らかな加速を実現した。1993年8月の改良時には、175psを発生する2.5リッターの4VZ-FE型も追加されている。計器盤にはセルシオ譲りの自発光式オプティトロンメーターが全グレードに標準装備されるなど、上級車に迫る豪奢な装備が投入された。

ウィンダムは北米での高い評価を背景に、日本国内でも新しい価値観を持つ上質な前輪駆動サルーンとして確固たる人気を獲得した。従来の保守的なセダンとは一線を画す国際感覚豊かな仕立ては、日本の高級車市場に新たな選択肢を提示し、1996年の世代交代までブランドを力強く牽引する成功作となった。

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