2001年に登場した新世代クロスオーバーSUV「エアトレック」に、2002年6月に追加設定された最上位スポーツグレードが「ターボR」である。ステーションワゴンとSUVのクロスオーバーに本格的なスポーツ性能を融合させ、立体駐車場に入庫可能なサイズを維持しつつ、オンロードでの圧倒的な動力性能を追求した。
心臓部には「ランサーエボリューションVII」と同系の「4G63型」2.0リッター直列4気筒DOHCインタークーラーターボを搭載。SUVの車格に合わせて中低速トルクを重視したチューニングが施され、最高出力240馬力、最大トルク35.0kgmを発生。2,500rpmから力強いトルクを立ち上げる扱いやすい出力特性を実現した。
シャシー面ではオンロードでの操縦安定性を高めるべく足回りを最適化し、ベース車の195mmから160mmへと最低地上高を35mmローダウン。全高も1,540mmに抑えられた。INVECS-IIスポーツモード5速ATとビスカスLSD付センターデフ方式のフルタイム4WDを組み合わせ、ボンネットの吸気ダクトや専用バンパーが精悍さを際立たせた。
実用的な室内空間と日常の使い勝手を損なうことなくスポーツカー級の動力性能を両立した本車は、当時の国産ハイパフォーマンスSUVの先駆けとなった。低重心化によるオンロードツアラーとしての思想と高い四輪制御技術は、後継モデルである「アウトランダー」へと着実に引き継がれた。

欧州市場をメインに展開された「アウトランダー ターボ」は、日本仕様のエアトレック ターボRを現地向けに仕立て直した高性能クロスオーバーである。心臓部にはランサーエボリューション直系の「4G63型」2.0リッター直4インタークーラーターボを搭載。現地の排出ガス規制に合わせて最高出力は202馬力(最大トルク303Nm)に抑えられたものの、日本仕様のATに対して「5速マニュアルトランスミッション」が組み合わされた点が特徴であった。フルタイム4WDと欧州専用の足回りにより最高速度220km/h、0-100km/h加速7.7秒を達成し、俊足の実用ツアラーとして高く評価された。

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