スバル レオーネ(1971-1979 日本)

スバル

1971年10月に登場したスバル「レオーネ」は、スバル1000以来の伝統を受け継ぎつつ、新しい時代の大衆車像を切り拓いた小型乗用車である。当初はファッショナブルな2ドアクーペから発売が開始され、ロングノーズ・ショートデッキの流麗なウェッジシェイプや、窓枠のないサッシュレスドアを採用して鮮烈な印象を与えた。のちに4ドアセダンや2ドアセダン、エステートバンなど多彩な車体バリエーションを展開していく。

エンジンは伝統の水平対向4気筒OHV(EA型)が縦置きで搭載され、当初はツインキャブレター仕様の「1400 GSR」が93psのパワーで走りを牽引した。さらに1972年12月には、本格的な前輪駆動スポーツ仕様として「1400RX」が追加される。クロスレシオの5速マニュアルトランスミッションに加え、スバル1000から受け継ぐ前輪のインボード式ブレーキ配置を基盤としつつ、4輪ディスクブレーキを与えられた点がRXの最大の特徴であった。この「RX」の称号は、のちにレオーネの歴代高性能モデルを経て、スバルの走りの象徴である「インプレッサWRX」へと継承される重要な源流となった。

レオーネの歴史における最大の転換点は、四輪駆動システムの量産化である。東北電力の要請を機に開発され、1972年9月に登場した「エステートバン 4WD」は、小型貨物(商用車)登録ながら世界初の量産4WD乗用車ベースモデルとして悪路走破性を実証した。さらに1975年1月には「4ドアセダン 4WD」が投入され、乗用車(5ナンバー)登録として世界初となる量産4WDサルーンを確立。実用バンにとどまらない乗用全輪駆動という新ジャンルを世界へ提示した。

低重心な水平対向エンジンと前輪駆動、そして先進の4WD技術を融合させたレオーネは、日本の降雪地帯のみならず北米をはじめとする海外市場でも絶大な支持を集めた。泥臭いジープ型四輪駆動車とは異なる、日常に寄り添う乗用4WDの先駆者として、のちのレガシィへと連なるスバルの四輪駆動神話を築き上げた記念碑的モデルである。 

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